omoriの備忘録

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努力は裏切らないのか〜学力編〜

努力は裏らない

 

この言葉を私は受験生の時にたくさん聞かされました。

 

おそらく、多くの受験生がこの言葉を耳にするでしょう。

 

しかし、私たちがこの言葉を聞かされるとき必ずと言っていいほど、「努力は裏切らない」ことの理由を言われません。

 

私はこの言葉に不信感を感じます。

 

今回は、勉強や学力の点で努力は成果に結びつくのかというのを考えてみましょう。

 

ここでいう成果とは数値で表される学力と定義します。たとえば、偏差値やテストの点数です。

 

まず、このテーマを考えるにあたって一つ気になったのが、「親の年収と子供の学力には相関関係がある」という事実です。

 

年収が200万未満の家庭の子供と年収1000万超の家庭の子供では、後者のほうが成績が高いという調査結果が出ています。

 

教育には非常に多くのお金がかかります。

幼少期では本や遊具、習い事。

学校に通い始めると学費や塾で多くの出費となります。

 

年収が高いほうが、教育にたくさんお金をかけられるから結果的に子供の学力が上がりやすいということでしょう。

 

加えて、年収が高い家庭の親の方が教養を身につけているのでしょう。それが各家庭の教育方針につながるのではないでしょうか。

 

 

次に気になったことは「親の知能が高いほど子供の知能が高くなりやすい」という遺伝学の研究結果です。

 

ここで言う知能とはIQのことです。

研究結果によると子供の知能は60%親によって決定されるようです。

 

なかなか厳しい研究結果だと思います。

 

 

ここまでの

  • 「親の年収と子供の学力には相関関係がある」
  • 「親の知能が高いほど子供の知能が高くなりやすい」

この2つの研究結果を合わせると、私たちが思っているよりも努力は成果に結びつかないという結論に結びつくと思います。

 

ですが、あくまで親の年収や知能と子供の成績の相関関係が強いだけであって、これでは「努力は裏切らない」の反証とはなりません。

 

事実、努力は成果に結びつきます。

努力が成果に結びつかなければ、私たちは勉強をしません。

 

ただ、学力において先ほどの事実からわかるのは、、、

努力が成果に与える影響は私たちが想像しているより微小である。ただし、影響が0ではない

ということです。

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こんな感じの結論が出たは出たのですが、私にとってはまだ「努力は裏切らない」という言葉に対する不信感はなくなりません。

 

この不信感の理由は、私が努力しても成果を得られなかったという経験から来ていると思います。

 

例えば、私が中国語翻訳者になりたいという目的があったとします。

 

この目的を達成するには、中国語を勉強し、中国へ留学に行き、翻訳の実務経験を積み重ねる、といった努力をするでしょう。

 

しかし、この目的を達成するためと言って北京ダックを大食いをするという努力をしても、翻訳者にはなれません。でも、大食いはある程度できるようになったでしょう。

 

 

これは極端な例ですが、「努力は裏切らない」という言葉の本当の意味は

何かを努力したって100%目的を達成できる訳ではない。でも、他の何らかのスキルを得ることができるよ

ということではないでしょうか。

 

どの努力の仕方が目的達成にどれだけ影響するかを、努力するときには考えなければなりません。重回帰分析に似ていますね。

 

ある努力の内容をx1、他の努力の内容をx2、その他の努力の内容はx3, x4, x5......x_nとします。

 

そして、これらの努力の内容が目的の達成に与える影響の大きさをW1, W2, W3, ...., W_nとします。

 

最後に成果をYとすると、目的に対する努力の関係式は以下のように表せます。

  Y = x_1 W_1 + x_2 W_2 + x_3 W_3 + ... + x_n W_n

 

 

結論

「努力は裏切らない」という言葉は目的を考えない場合は正しいでしょう。

しかし、何らかの目的を持っているときはこの言葉は正しいとは言えない場合が多いと私は考えます。

何かを達成したいときは、その努力が本当に効果が大きいのか、代わりに別のことをしたほうが成果が大きいのではないか、ということを考えながら努力をしたほうが、目的達成に近づくと思います。

 

おーわり!